神話の国『出雲大社』の歴史を紐解く島根県ぷらぷら旅!
こんにちは!
トラキチです。
みなさん、出雲大社って聞いたことありますよね?
大きな神社で、縁結びのパワースポットで、神無月に神様が一堂に会するんで神在月なんて言われるそんな神社。
これまで「縁結びの神様だー!良縁を賜りますように!」な〜んて何気に出雲大社に参拝してきましたが、今回はしっかりと学んで参拝して参りましたんで、うんちくも入れながら出雲大社に関してレポート!
※多少考え違いがあるかもですがご了承ください。
まずは、そもそもの神々の系譜から勉強していきましょー!
古事記を読んで結構分かりづらかったので、か〜なり簡潔に説明していきます!
- 日本がイザナミ(妻)とイザナギ(夫)という神によって造られる
- イザナミは数多の神々を産んだ後、亡くなり黄泉の国へ
- イザナギも追いかけて黄泉の国へ行くもイザナミと交わした約束を破る
- イザナミ怒って旦那を殺そうとする
- イザナギ必至に逃げる
- 逃げ切って汚れた体を洗うと数多の神々が生まれ、アマテラス(太陽神)・ツクヨミ(月神)・スサノオ(海神)もここで誕生
- スサノオは母に会いたくて、海を統べることを放棄し黄泉の国に行きたいと父に直談判
- 怒られて勘当されたスサノオ、天界から追い出され出雲へ降り立つ
- スサノオは出雲の地で、ヤマタノオロチ(怪物)に生贄にされようとしていた美しいクシナダヒメ(後の嫁)と出会う
- クシナダヒメを助けるためヤマタノオロチに酒をたらふく飲ませて怪物を退治
- クシナダヒメとの間にできた子孫、『オオクニヌシ(大国主命)』が出雲の地で国造りを完成
※大国主命:『大いなる国を治める王』という意味
- しかし、アマテラスは自身の子供達が国を治めるべきだと国譲りを強要
- アマテラスの使者(タケミカヅチ)にオオクニヌシが破れ国を譲る
- 国を譲る条件(鎮魂の意味もある?)として建てられたのが、出雲大社
- アマテラス一派は『政事』を、オオクニヌシは『神事(幽冥の世界)』を治める
※オオクニヌシは政事から引退して『目には見えない縁を結ぶ』という仕事に専念したと言われているため、出雲大社は縁結びの神様と言われているそうです。
※この構図は出雲系邪馬台国から天照系大和朝廷へと、倭国の支配権が移行した事実を伝えているのではないかとの一説もあります。
つらつら書きましたが、な〜んとなく分かっていただけたでしょうか?
こんな事を知って、参拝すると感慨深くなりますね。
すこし知識を得たところで早速、御参りに出発ー!
到着したのは朝の9時半頃!
まだ人気もまばらです。
この鳥居は宇迦橋の大鳥居といって、なんと高さが23mもあるそうです。
鳥居をくぐると、神門通りがあります。
お土産屋さんでいつもは賑わってますが、朝だったのでまだ営業してない店が多いみたい。
縁結び本舗なんて女性心をくすぐるような店の名前(笑)
軽い上り坂を登った先に、ようやく出雲大社の入口が見えてきました!
この門は『勢溜の大鳥居』と言うそうで、名前の由来は、むかし門のあたりには、お店がたくさんあって賑わっていたらしく、人の流れが溜まることから付いたみたいです。
今から参道をあるいて、本殿を目指します!
マップで見るとかなり大きい神社ですね〜
一直線に伸びた参道、めっちゃきれい。
参道の脇に『白兎神話』の石碑が。
白兎神話?またよく分からない神話が出てきたな!と思われた方向けに、またもや“ザックリ解説”を入れましょう。
- オオナムチ(後にオオクニヌシと改名)には沢山の兄(八十神)がいました
- 末っ子であるオオナムチは優しさと優秀さ故にイジメられていました
- ある日、兄たち(八十神)が美しいヤガミヒメという娘を嫁にするため、荷物持ちとしてオオクニヌシも連れて行かれました
- 道中、サメに皮を剥ぎ取られ苦しんでいた一匹の兎と出会う
- 意地悪な兄たち(八十神)は、塩水をかけ風に当たると治るといい更に兎を苦しめる
- 遅れてきたオオナムチが通りがかり、苦しんでいる兎を『がまの穂』を使って治療する
- 瞬く間に回復した兎は「あなたこそがヤガミヒメと結ばれるでしょう」と告げて去っていく
- 兎は自らが伝令の神となり兄たち(八十神)の到着より先にこの事実をヤガミヒメに伝える
- 予言通り、オオナムチとヤマガミヒメは結婚する
以上があらすじになります。このようにオオナムチ(オオクニヌシ)は優れた医術と優しさも兼ね備えており、そんなところが女性の心を掴むのかもしれませんね。
ちなみにオオクニヌシが国を平定させるまでの道のりは非常に険しいく困難なものだったそうで、これに関しても記述しますので気が向いたら見て下さい。
- ヤガミヒメとの結婚を知った兄たち(八十神)は怒り、オオナムチを殺す
- オオナムチの死を悲しんだ母親が天上の神に頼み生き返らせてもらう
- 生き返るも兄たち(八十神)に殺される
- 天上の神は再び生き返らせるが、再び同じことが起きると考えスサノオのもと(黄泉の国:詳細には「根の国」詳しく説明すると長いので省きます)へ送られる
- 黄泉の国についたオオナムチはスサノオの娘であるスセリビメと出会い2柱は一目惚れする
- オオナムチはスサノオから度重なる過酷な試練を受ける
- スセリビメの協力によって危機を切り抜ける
- スセリビメと一緒になりたいと思い、駆け落ちのようにスサノオから逃げ出す
- この時に、オオナムチはスサノオが持っていた三種の神宝『生太刀・生弓矢・天の詔琴』という宝物を盗んで逃げる
- 逃げる最中に、スサノオに追いかけられるが、黄泉の国の出口でスサノオに次のように言われる
- 「(お前が盗った)太刀と弓矢で、従わない八十神を追い払い、葦原中津国(今の日本)を治めよ!そして、これよりオオクニヌシと名乗りスセリヒメを正妻としろ!」と言われる
- オオクニヌシと名を改めたオオナムチは、スサノオの助言の通り生太刀・生弓矢で兄たち(八十神)を追い払い自分の国を造る
- 優秀な大国主は、稲作や医療、温泉などを全国へ広め更に国を豊かにする
※愛媛県にある日本最古の湯『道後温泉は開湯』したとして伝えられている
このように国造りを完成させるまでには幾多の困難があったことが伺えます。
また、出雲大社が縁結びの神様と言われる所以の一つに、多くの妻子がいた為とも言われています。(笑)
この話の方が理解しやすいかも(^^;
平成の大遷宮ってなんだろと見てみると、出雲大社はなんと60年に1回建て替えを行うようです
今回の目的の1つ、御祈祷を受けに来たんでした。
うっかり出雲大社の紹介を書きすぎて忘れるとこでした(笑)
受付所は本殿向かって左側にあります。
中に入ると祈祷申込書が置かれてます。
初めての事なので、祈祷料いくらにするものか、、、てか意外にするのね(笑)
やはり位が高い神社、さすがです。
記入した申込書を受付に提出
間もなく祈祷していただく拝殿に案内されました。
浄掛(きよかけ)を首からかけて、いざ拝殿へ!
拝殿内は神聖な領域とのことで写真NGでしたが、祈祷を受けている最中は体が浄化されるような感じでした。
さらに、太鼓と笛の音に合わせて巫女さんが神楽鈴を「シャンシャン」と鳴らしながら舞う姿に見とれてしまいました。
ご祈祷が終わると、通常は普通は入ることができない楼門の手前で参拝することができました。
一般の参拝者は八足門からの参拝になるそうです。
ちなみに上記の写真は八足門から撮ったもの
この奥に見えるところが楼門。
普段、入れないような所に入れて一層の御利益を感じました。
古代の出雲大社は地上から48mもの高さがあったと言われてます。
ほんとかよ?と最近まで言われてましたが、2000年に直径1.35mの巨木を3本組にして一つの柱とする巨大柱が発見されており、出雲大社に残る平面設計図「金輪御造営差図」には全9本の巨大柱が本殿を支えた構造が記されており、高層本殿の実在が示唆されているそう。
古代の技術で木造の高層建造物が可能なのか些か疑問ではありますが、48mは置いといても、そんな大きな柱は高層の本殿じゃないと必要なさそうだしな〜とも思えちゃう。
石版に書かれている祝詞の説明だと絶対にわからないので、簡単に説明をしましょー!
- 葦原中津国(今の日本)を治めるようになったオオクニヌシは側近中の側近(No.2)のスクナビコナ(小人神少彦:一寸法師のモデル)と共に国造りを行う
- 国造りは順調に進んでいくが、ある日突然スクナビコナが「もう私は必要ないだろう」と海の彼方へ去って行ってしまう
- 突然のことでオオクニヌシは困り果ててしまう
- その時、海の向こうから光り輝く神様が現れ、オオクニヌシは、その神が誰なのかを問う
- すると光り輝く神は「我は汝の幸魂・奇魂なり」と答える
- なんと、その声の主は『オオクニヌシ自身の魂の声』だったのである
- つまり恐れや不安を抱いても疑うことなく己が決めたことを貫きなさい。それが、あなたの真の願い。何を疑おうぞ。疑うのならば己が決めた意思が揺らぐことを疑うべし。との事
- 祝詞の最後に「奇魂(くしたま)・幸魂(さちみたま)・守給(まもりたまえ)・幸給(さちわへたまえ)」と唱えている
- その真意は、この国は争うことによってつくられた国ではない。女性を愛し、その愛を貫き、様々試練に打ち勝ち、その思いが認められたことで国造りが始まっている。
- この国の国土を形創ったイザナキやイザナギがそうであるように、二人の愛によって国が造られた。私たちが住む日本は、争いごとではなく、愛によっていつの間にか造られた『愛の国』なのである。
- 自身の声(幸魂・奇魂)に気付かされた、オオクニヌシは神性を養われ『ムスビの大神』となり、生きとし生けるもの全てが幸福になる『縁』を結ぶ『えんむすびの神』と慕われる由縁だそうです。
また、今回は詳しくご紹介しませんでしたが、
現在、出雲大社の宮司を務める家系【千家(せんげ)家】は、アマテラスが最初に出雲大社に遣わせたアメノホヒノミコト(天穂日命:アマテラスの次男)の子孫と言われているそうです。
出雲国造家とも言われている『千家(せんげ)家』がその子孫であり代々出雲大社の宮司である。この家系は天皇家に次ぐ長い歴史を誇っているとの事でビックリしました!